私が患っている精神障害は、不眠が症状の一つとして出やすいものであるため、私も断続的にではあれど長きにわたって睡眠導入剤のお世話になっています。
今回の記事では一番直近の減薬挑戦記について書いてみたいと思います。
なお減薬の際には主治医に相談したうえで行っています。今回の記事の内容はあくまで私個人の体験記であり、すべての人に当てはまるものではないことを踏まえたうえでお読みいただければ幸いです。
睡眠導入剤を常用するデメリット
私が感じる睡眠導入剤を常用するデメリットは、以下のようなものがあります。
- 睡眠導入剤を飲むともう寝るしかない(選択の自由を奪われた感じ)
- 日中でも頭がボーっとすることがある
- 他の薬との飲み合わせが面倒
1つ目については、当たり前なのですが睡眠導入剤を飲むと眠くなります。私が服用している薬はそれほど強いとは感じないので服用後も起きていることはできなくはないのですが、やはり集中力は落ちますし、飲んでいないときと同じように何かをやるということは難しいです。
これの何が困るかというと、普通の人であれば、寝ようとして布団に入ってから「今日はまだ眠くないな。もう少し起きていよう」とまた起きて何かをするということはあると思います。
睡眠導入剤を飲んでしまうとこれがほぼできませんので、無理にでも寝るしかないということになります。これは地味にしんどかったりします。
2つ目はそのままですが、薬の血中濃度は下がっているはずの日中でも頭がボーっとしたり、物忘れが気になったりすることがあります。
3つ目の他の薬との飲み合わせについてはちょくちょく悩まされます。睡眠導入剤の種類によっては他の薬と組み合わせると効果が強くなってしまったり作用時間が長引いてしまったりすることがあります。禁忌(絶対に一緒に飲んだらダメ)として指定されている組み合わせであればそもそも処方されませんのでいいのですが、そこまで強烈な副作用のないレベルの飲み合わせというのがけっこうあって苦労させられます。
睡眠導入剤の長期服用は認知症のリスクを高めるとの意見も
以下の動画は、医師でYouTubeへの動画投稿も積極的にされている高須幹也さんの動画です。睡眠導入剤の長期服用は認知症のリスクを高めると言われています。
やっぱり薬を飲まず自力で寝られるに越したことはない
私の場合、一番長く続けている睡眠導入剤の組み合わせは、超短時間型と短時間型を一種類ずつ、就寝前に服用するというものです。作用時間が2~4時間の超短時間型で寝つきの悪さを打ち消して強引に入眠させ、作用時間が6~12時間の短時間型で途中で起きてしまうことを防ぐという感じです。
睡眠導入剤はいきなりやめてはいけない
睡眠導入剤をいきなりやめてしまうと、眠れないだけではなく不安や緊張が増してしまうなどの離脱症状が出ることが知られています。ですので慎重に少しづつ減らしていく必要があるわけです。
そこで主治医とも相談の上、以下のような減薬&断薬の計画を立てて実行することにしました。
睡眠導入剤の減薬計画(私の場合)
~3週目 | 超短時間型:3/4に減らす 短時間型:そのまま |
3週目~6週目 | 超短時間型:半分に減らす 短時間型:そのまま |
6週目~9週目 | 超短時間型:1/4に減らす 短時間型:そのまま |
9週目~12週目 | 短時間型:3/4に減らす |
12週目~15週目 | 短時間型:半分に減らす |
15週目~18週目 | 短時間型:1/4に減らす |
錠剤をカットするときにはピルカッターがあると便利です。100均でも店舗によっては打っていると思います。カッターナイフなどではなかなかうまく切れないですね。
~3週目
超短時間型を3/4に減らしてスタートです。全然余裕で寝ることができました。
3週目~6週目
超短時間型を半分に。やはり余裕で寝ることができました。
6週目~9週目
超短時間型を1/4に減らしました。若干、寝付くまでの時間が伸びましたが、もう記憶にありませんが遠い昔の若いころ、おそらくまだ精神を患っていなかった頃もこんな感じだったかも?などと思いました。そのくらいで特に眠れなくてつらいといったことはありませんでした。
9週目~12週目 短時間型も減薬を開始
超短時間型についてはなくても寝られる確信が持てましたので今日から断薬です。短時間型についても減らし始めますがまずは4/3から減薬スタートです。
離脱症状?寝られない・・すぐに目が覚める
最初の5日くらいは寝ても2時間くらいで目が覚めてしまう日々が続きました。これが離脱症状というものかと感じました。日中の眠気が強くなり、少し心身ともにしんどいと感じるようになりましたが、この最初の波を乗り越えてからはだんだんもう少し長く眠れるようになっていきました。
12週目~15週目
減薬してから最初は同様に少ししんどい日々が続きましたが、9週目~12週目よりは楽でした。
15週目~18週目
ついに短時間型を1/4にまで減らしました。全体を通して一番つらい期間でした。寝てから1時間もせず目が覚めてしまう状態です。自分は本当に睡眠導入剤なしで寝られるようになるのか?と猜疑心と不安が湧いてきもしました。夜間に寝ていないため日中も眠気に耐えられず倒れるように寝てしまうこともしばしば・・
でもかすかに見えてきた、睡眠導入剤なしで生活できるという夢を実感として感じられ始めていたので、もうやめようと心が折れそうなときはそれをモチベーションに頑張ろうと自分を鼓舞しました。
減薬と断薬終了後
現在のところ、なんとか睡眠導入剤は一切取らなくても寝られる状態を維持できています。ただ睡眠のリズムはまだまだ不安定で、夜も浅いうちから寝てしまう日もあれば、深夜まで起きている日もある、その波を何とか乗りこなし、安定した睡眠を得られるよう少しずつ進んでいるというイメージです。
おわりに
今回の記事では私の睡眠導入剤の減薬の体験をまとめました。
それでは今日はこの辺で。最後までお読みいただきありがとうございます。